経鼻内視鏡

当院では経鼻内視鏡検査(鼻から極細径内視鏡を挿入する検査)も行っています。

下の説明を十分にお読みいただき、ご希望があればお申し出下さい。

経鼻内視鏡の長所

#嘔吐反射(オエッとなる吐きそうな感じ)が少ない。
舌の奥の一番敏感な部分を通らずに挿入するために、口からの内視鏡に比べて、
えずくことが少なく、比較的楽に検査を受けることが出来ます。

経鼻内視鏡の短所

#鼻血が出ることが約2%程度あります。
1)抗凝固剤を飲んでいる方
2)肝臓病などで血小板が少なく血が止まりにくい方
3)鼻血がよく出る方
4)検査時にアレルギー性鼻炎の症状が強い方
5)非常に血圧が高い方

上のいずれかに当てはまる方は鼻血が出たときに止まりにくく
処置が必要になりますので、無理をせず口からの内視鏡をお勧めします。

#内視鏡が細いため、観察や胃液の吸引に多少時間がかかります。

#鼻中隔彎曲症のある方、鼻腔の狭い方は(35歳以下の女性は狭いことが多いようです)
内視鏡を挿入できないことがあります。
この場合はのどの麻酔を追加して行い、口からの挿入に変更します。

鼻からでも、口からでも検査の苦痛はかなり個人差がありますので、
一概にどちらが楽であるとは言えませんが、
一般的には経鼻内視鏡を受けられた方はその後も経鼻内視鏡を希望される方が多いようです。

以前に口からの内視鏡を受けて大変しんどかった方は鼻からの内視鏡を試してみると良いと思います。
口からでも特に問題なかった方は従来からの方法でも十分だと思われます。

 

最終的には医師の判断にてご本人の負担が少ない方を
選ばせていただきますので、
必ずしもご希望にそった方法がとれないこともあります。
 

検査の実際 (鼻からの内視鏡の場合)

検査前の注意は口からの内視鏡と同じです。

基本的には鼻、のどの麻酔薬以外には薬は使わないので
検査後すぐに運転することも可能です。

1,胃内の粘液やあわを消す水薬を飲みます。

2,内視鏡が鼻の穴を通りやすくするようにお薬を入れます。

3,鼻の穴から麻酔のゼリーを入れます。
このゼリーを使うとほとんど痛みは感じなくなります。

4,内視鏡が通過するか調べるための細い管を通します。

5,内視鏡の挿入です。
内視鏡の太さは約6mmでひじょうに細く痛みもほとんどありません。
肩や首の力を抜いて楽にしてください。 検査中にも
会話はできますので、どこか痛かったり気分が悪かったり、
疑問点があればおっしゃって下さい。
検査を受けながら、正面にあるテレビ画面で
ご自分の胃の中を見ていただいても結構です。

検査は約7分から8分で終了です。
胃の中を十分観察するために胃に空気をいれますので、
胃が張ってげっぷが出そうになりますが、できるだけがまんしてください。

検査後の注意
検査後にしばらく鼻のむずむずする感じやくしゃみがでることがありますが、
あまり強く鼻をかむことは避けてください。
検査が終了してものどのしびれはすぐにとれません。
約1時間は飲んだり食べたりしないようにしてください。
胃カメラにより胃腸に空気が入りますのでお腹が張ったり、グルグル音がしたりすることがありますが、
すぐに治まりますので心配ありません。

何か心配なことやお分かりにならないことが
ありましたらご連絡ください。